コミュニケーションとは、感情や意思、情報などをやりとりする過程を指し、大きくは、テレビなどのマスメディアから不特定多数に向けた情報伝達を意味するマス・コミュニケーション、個人内または個人間のやりとりを指すパーソナル・コミュニケーションの二つに大別される。
コミュニケーションはメッセージの送り手と受け手によって成り立つものである。メッセージの送り手と受け手の役割が交互に入れかわる双方向的なやりとりである。介護者と利用者とのコミュニケーションにおいても、一方的に聞くことに徹したり、反対に一方的に話したりすることは避け、双方向性を大切に考える。
コミュニケーションの内容は情報収集のために手段・道具的に用いられるコミュニケーションから、利用者と良好な関係性を形成するために用いられるコミュニケーションまで幅広い。ただし、手段・道具的に用いられるコミュニケーションであったとしても、良好な関係性を形成するためのコミュニケーションのしかたや姿勢を基礎におく。良好な関係性を形成するための基礎的なコミュニケーションの方法としては、以下のことがあげられる。
●利用者と同様、介護者自身もひとりの人間として、自分の感情や意思を大切にすること
●利用者に伝達すべきことは相手が分かるように適切に表現すること
●利用者に一方向的な自己開示を求めるのではなく、介護者側も適度に自己開示をすることで関係性が深まる
●利用者の自己開示過程で生じる様々な感情を理解し受け止めること
●利用者の話に注意を払い、より深く丁寧に耳を傾けること(傾聴)
●利用者との会話やかかわりで生じる自分の感情に気づき、それを認めること
●利用者の話や思いに共感し、適切に応答すること
●利用者が自己表現、自己理解できるように、適切な問いかけと応答をしてその過程を支えること
●利用者の身体機能やこころの状態に合わせてコミュニケーションの仕方を工夫すること